あわてない、驚かない、失敗しないための『転職成功術』

再就職は、ビジネスマンの必須科目になる。だからその準備をしておこう。

衆知を集める⇒経営、プロジェクト、ボランティア・・・

産経新聞でまた“番頭の時代”シリーズが始まった。第五部、関西から攻める、だ。

ここで松下電器が取り上げられている。

何かと、ソニーと、どん底からの復活という点で取り上げられることが多いが、この機記事を読んでななるほどと思った。

それはグループ戦略会議の運営だ。

松下幸之助の時代には高橋荒太郎という大番頭がいた。

しかし、関連会社が480社、従業員が約25万人という大組織になったいま、それを望むのはかなり難しいというのは、経営の素人でも容易に想像がつく。

その代わりに松下で考え出されたのが、グループ戦略会議で、2週間に一度の割合で、国内・海外で開催されているという。

この構成員は、津賀一宏社長をはじめとするトップ経営陣と、4つの社内カンパニー社長で総勢10人程度。ここは戦略の議論をし、決定する場になっているという。かつここでの議事録は役人に公開され、共有されている。

目指すのは、衆知を集めて決め、実行する、ということに尽きる。トップの独裁ではなく、議論とそれに基づく決定と、迅速な行動。

これがまさしく、組織の相乗効果といえるのではないか?

身近なところでも、本当にこれが議論を尽くした結論なのか、と首をかしげる方針ができることがある。それは正しいのかもしれないが、自分がコミットしていないと、ついそう感じてしまうのが、人間の性なのかもしれない。しかし組織ではそれは物理的にも無理で、情報や課題の共有だけで、相当な時間がかかる。そうした無駄をなくすには、信頼と役割分担が必要だが、それは組織が人間の集団であり、かつ同じ事業目標に向って働いている同志という中でのものだということを、理解していないと難しい。

そうした信頼を形成し、継続させ強化していくのは何かというと、それは議論や決定に至る経緯の共有あったり、どのようなデータや情報に基づいたものなのか、といった基本がなされているか、というところに尽きるかもしれない。

というのは、ちかごろ、それらがないがしろになっているケースもあるからだ。

それは組織が固定化し、組織で物事を動かす力の方が、本来サービスを強化するという力より、弱体しているからかもしれない。ピーターの法則が、話題に上がるようになっているとしたら、ちょっと危険かもしれない。それは無駄というより、マイナス、害となるからだ。